星陵日記

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・創立50周年/東北大学歯学部

母校・東北大学歯学部が今年で創立50周年を迎えました。 先週末,創立50周年の記念式典が仙台にて,多数の卒業生が一堂に会し行われました。

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東北大学歯学部が設立された1960年代の日本といえば, 高度成長期の真只中にあり東海道新幹線や東名高速道路が整備され,GNPが西ドイツを抜き世界第2位となった頃の時代です。 当時は(現在では信じがたいですが)歯科医が日本中でとても不足しており,子供の齲蝕が社会問題となっていました。そこで,歯科医師増加政策がとられ,歯学部の新設が国の施策として行われました。東北大学歯学部は,その施策の中で1965年に設置されました。

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東北大学は1907年の建学以来「研究第一主義」「実学尊重」の理念の下で研究・教育が行われており,歯学部においてもその伝統は,「学部学生への基礎研究教育」「一口腔一単位を基本とする全人的歯科医療教育」として受け継がれています。
学生時代に様々な授業,場面で,
「歯は一本で機能するものではなく,口腔という器官として機能する」
「歯科医療は自然科学の基礎研究の上に成り立つものである」
という言葉を繰り返し聞かされてきました。
当時は当たり前のようにしか感じられなかった言葉ですが,卒後20年が経ち最近になってようやく当時の先生方の深い想いが良く理解できるようになった気がします。

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現在の私は,歯科医師の社会に対する使命は,患者さんひいては地域住民の皆さまの口腔機能の維持・改善にあると考えています。歯・歯周組織・顎骨・顎関節機能に対する治療はあくまでもその補助的な手段にすぎないと考えます。

日本人の平均寿命は,50年前(1965年)の67.7歳から83.1歳(2014年)まで伸びています。
「健康で長生き」は誰しもが願うところです。
食事・運動・社会参加が適切に継続できるよう,いつまでも「食べて,話せて,笑え,さらにここ一番では食いしばれる口と顎の維持」,私は,このような健康寿命の延伸実現への寄与を目標として今後も,日々の診療を行って参りたいと考えております。

仙台国分町・前夜祭での同期24回生との語らいを通じて改めてこの思いを強くした次第です。

当院での治療については,ご来院時にまずは何なりとご要望・ご質問をお伝えください。ご要望等を十分お伺いしたうえで出来ること,出来ないことをお話しさせていただきます。その中から,ご自身が目指したい治療のゴールを選択していただければと思います。

『母校の50周年』という節目は,久しぶりに今の日本おける歯科医療について,想いを巡らすよい機会となりました。

歯科医師 平 健人

千代田区 水道橋 歯医者

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【ご挨拶】臨床研修医の西田です

初めまして。みなさんこんにちは。
平成27年4月より千代田ファーストビル歯科で歯科臨床研修をさせて頂いている、西田訓子と申します。

staff_nishida.jpg私は、近年の歯科医療技術の高度化・専門化や、高齢化に伴う疾病構造の変化、また医療に関する情報・知識の増加に伴い患者様の権利意識の向上・医療不信の増大など、歯科医療を取り巻く環境は大きく変化してきていると考えております。
したがって、これからの歯科医師は、一口腔単位での基本的・統合的な歯科診療を的確に実践する能力を身につけ、口腔領域の疾病治療・機能回復する能力を身につけることはもちろんのこと、口腔領域に関係した全身管理を含めた健康回復・増進を図るという統合的な能力が要求されると思っています。
千代田ファーストビル歯科での臨床研修で、患者様中心の全人的医療を理解し、全ての歯科医師に求められる基本的な診療能力(態度,技能,知識)を統合的に修練し、生涯教育の第一歩とし、社会に貢献できる人間性豊かな歯科医師になっていきたいと思っております。
しかしまだまだ、右も左も分からない状態なので必死に毎日を過ごしていて、少し疲れが溜っていました。
そんな私ですがGWで温泉に行きリフレッシュしてきました。
山梨のほったらかし温泉、まるで宝石をちりばめた様な景色、綺麗で最高です!!
また、全開で頑張れそうです。
みなさんも一回は行ってみてはいかがですか?

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そこで、偶然話しかけてきていただいた方が、私が歯医者だと話すと、歯医者さんに行って全身性の病気が見つかり、大事にいたる前に治す事ができたとおっしゃっておりました。

みなさん、知っていましたか?

近年、歯科を受診した患者様が、他の疾患を併発している、という割合が高くなってきています。
実際に、自治医科大学付属病院のデータでは、1年間の統計で61.5%と、半数以上の患者様が初診時に何らかの全身疾患を併発していました。
どういうことか説明しますと、口腔の歯や、粘膜、顎骨等の病態から、歯科が隠された全身疾患を発見するという役目を果たせる可能性があるということです。
まずは、特徴的な疾患を列挙してみましょう。

歯科と全身疾患の併発例

・顎骨の骨髄炎
・薬物アレルギーによる口内炎
・薬物による口腔乾燥症および味覚異常
・糖尿病と口腔カンジダ症、口腔乾燥、口臭
・結核による口腔内潰瘍
・白血病の口腔内出血
・歯周病と心内膜炎
・ステロイドと顎骨の変化
・リウマチと顎関節症
・悪性腫瘍の口腔転移
以上の他にも、さまざまなケースが確認されています。

次は全身疾患と口腔病変の関連性から考えていきます。

1.全身疾患の部分症状として、口腔粘膜症状がある疾患

例)結核による特徴的潰瘍
  異常性天疱瘡による口腔内びらん・水泡

2.全身性疾患に伴う二次的な口腔粘膜症状がある疾患

例)糖尿病による口腔カンジダ症
  白血病の単純疱疹・帯状疱疹

3.口腔症状が全身性に拡大した疾患

例)口腔から生じる誤嚥性肺炎や心内膜炎などの内蔵疾患
  口腔以外に顔面、頭部に炎症が拡大した感染症

以上のように、口腔内のトラブルと全身疾患がとの関係性は多種多様です。
歯科をきっかけに、全身疾患が判明するという例は決して珍しくありません。
ぜひ全身の健康を守る身近な一歩としても、歯科検診を活用していただきたいと思います。

歯科医師(臨床研修医) 西田訓子

千代田区 水道橋 歯医者

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飛騨の味~味覚障害とは~

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みなさん、こんにちは。
世界遺産ブーム、相変わらず続いていますね。
私も3月に飛騨高山・白川郷へ観光に行って来ました。
東京からだと、新幹線と特急電車、さらにバスを乗り継いで片道なんと約6時間!

それはそれは山深い雪の中に、ひっそりと佇む合掌造りの家々。
歴史と文化と古人の知恵を体感して来ました。
一泊二日の強行軍でしたので、高山ラーメン・飛騨牛コロッケ・飛騨牛ステーキを堪能するのが精一杯でしたが、とっても美味しくて幸せでした!
そんな美味しいものを味わうには「味覚」が大切ですよね。
今日は味覚障害のお話です。

【味覚障害とは】

味覚の感度が低下したり消失したりする疾患です。
味覚とは、甘味、酸味、塩味、苦味、旨味を言います。
また、口の中に何もないのに、塩味や苦味などを感じる症状もあります。
自覚のない方も含めると、数十万人の患者がいると言われています。

【原因】

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1. 薬剤の副作用によるもの
利尿剤 降圧剤 抗パーキンソン薬 抗うつ剤
精神安定剤・睡眠薬 鎮痛剤 抗がん剤
肝疾患治療剤 抗アレルギー剤 抗甲状腺剤
痛風治療薬 抗生物質 抗てんかん剤 高脂血症剤

2. 亜鉛欠乏症

3. 心因性(うつ病、ストレス)

4. 全身疾患(貧血、消化器疾患、糖尿病、肝・腎不全、甲状腺疾患)

5. 口腔粘膜病変(舌炎、シェーグレン症候群、口腔乾燥症など)

6. 神経障害(顔面神経麻痺、聴神経腫瘍、脳梗塞、脳出血、頭部外傷など)
7. 頭頸部ガンの放射線療法後の味蕾と唾液腺障害

8. 特発性(原因不明)

【検査方法】

1. 血液検査、尿検査、肝機能検査、腎機能検査、血糖値、亜鉛・銅・鉄分測定

2. 味覚測定
① 電気味覚検査...舌に金属の棒を接触させ微少電流を流して測定
② 濾紙ディスク法...一定濃度の五味(甘味、酸味、塩味、苦味、旨味)の液体をしみこませた紙を舌にのせて判定

【治療】

1. 亜鉛、ビタミン剤、漢方薬の服用

2. 原疾患の治療、口腔内清掃

3. 薬剤性の場合は原因薬剤の減量や中止   

 

***神経障害疾患は、症状があらわれてからなるべく早く治療を開始したほうが予後がいいとされています。
味覚障害自体はそれほど日常生活に困らない症状ですが、食事を美味しく感じられないのはストレスになりますし、全身疾患が隠れている可能性もあります。
ご飯が美味しくないと感じられたり、家族に味の濃さについて指摘された方は、なるべく早く耳鼻科、内科、歯科・口腔外科を受診してください。***

歯科医師 富永克子

千代田区 水道橋 歯医者

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