水道橋でおすすめ評判の歯医者・千代田ファーストビル歯科の口コミ・評判

昨今の歯科治療

昨今の歯科治療~むし歯編/MI治療~
最近の歯科治療の実際についてもこの日記を通じお話してみたいと思います。
今回はまず『むし歯治療について』です。
『歯が痛い、歯がしみる、歯ぐきから血が出る、詰め物が取れた』等など、日常生活で歯科医院を必要とし予約の電話を手にするのは多くの方の場合、歯や歯ぐきに痛み、異常を感じた時であろうと思います。
そして歯の治療としてまず思い出すのは、麻酔の注射とキーンという音と共に歯を削る器械ではないでしょうか。
あの器械の名称はエアタービンといいます。動力はエアーのためトルクはありませんが毎分30万~40万回転という高速回転により効率よく切削が行えます。
これとダイアモンドのバーにより、むし歯を短時間で削り取り金属(メタルインレー)または樹脂(コンポジットレジン)を歯の代替物として詰める、というのが従来そして現在も日本のあちこちで行われている最も一般的なむし歯治療です。
むし歯は、プラーク=歯垢(しこう)中の細菌(さいきん)がつくりだす酸(さん)によって歯が溶けていく病気です(むし歯はストレプトコッカス・ミュータンスという細菌によって引き起こされます)。
『細菌感染であれば抗生物質が効かないものでしょうか?』
この発想自体はかなり古くから持たれていましたが実際にはむし歯菌に良く効く抗生物質がありませんでした。
ところが地道な研究の結果、単体では効果が薄くとも①ミノサイクリン②メトロニダゾ-ル③シプロフロクサンという3種の薬剤を混合で用いることにより効果的にむし歯菌を死滅させるということが新潟大学の星野教授により発見されました。
この発見に臨床上の工夫がなされ現在では3mix-MP法として治療に応用されています。
また
『何とか麻酔をせず器械で歯を削ることなくむし歯の治療が行えないものでしょうか?(選択的にむし歯の部分を薬で溶かすことができないものか?)』
20年ほど前、既にスウェーデンのルンド大学ではこのような発想を基にした薬剤が開発されています。
それは次亜塩素酸ナトリウムと3種のアミノ酸(L-グルタミン酸、L-ロイシン、L-リジン)を用いた薬剤で日本でも『カリソルブ』という名称で 2007年に厚労省の認可がおり使用できるようになりました。 
11182008blog_image1.png
現在ではむし歯を選択的に薬剤で溶解し、抗生物質によりむし歯の最深部を無菌化する、この様な治療が現在では行える環境が日本でも整っており、MI(Minimal Intervention/最低侵襲)治療などの名称で診療を行う歯科医院も増えてきています。
当院でもカリソルブ及び3mix-MP法によるMI治療を行っております。
11182008blog_image2.png
この治療法は利点として(従来の治療に比べ)
・歯の切削量が少ない
・歯の神経を温存できる可能性が高い
・治療時の痛みが小さく、麻酔の使用頻度が低い
といったことが挙げられますが
・治療に時間と回数を要します。
すべてのむし歯に適応できる訳ではありませんが治療効果が見込める場合はご希望にお応えしこれらの治療を行っております。
通院及び治療にお時間の許せる方でこの治療法を希望される場合は診療開始時に担当医へご相談下さい。

(平/記)

  カテゴリ:未分類